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Suite Sweet Suite

キミが鍵を開けたから、最後の部屋が とびきりSWEETなスイートになった
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愛について~シロップ4~

(「シロップ3」の続きです。)


シロップにとって
正も負も、自分の感情を素直に出すことが出来た
初めてのフェネックだったカカオ。

それまでのシロップならば
その存在を失うことの恐怖から逃れようと
また自分の感情を抑えつけて我慢したり
すべてを諦めようとしたりしたでしょう。


けれども、間もなくシロップは
カカオが疲弊しながらも
そのどちらも望んではいないことを知りました。


お互いが「感じる」ことを大切にし
受け止め合える関係でいたいからこそ、
それぞれが一人の自立したフェネックであり続け
自分の頭で「考える」ことを止めてはいけないんだよ。

そう言ってカカオは
シロップが少しずつ自分を見つめなおし、
怪物の存在をコントロールできるようにならなければ
と思えるようになるまで
そっと見守っていてくれたのです。


カカオとシロップはまた、
愛について
話り合うことのできる二人となっていきました。


意見が合わなければ
ただ相手を不愉快にさせたくなくて
何も言わないことを選択してきたシロップは
カカオになら素直に気持ちを言えるようになり、

また、そのことによってぶつかっても
カカオが離れていってしまうのではないかという
恐怖を覚えることもなくなっていきました。

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その積み重ねによって得た揺るぎない信頼こそが
捉えどころのない愛というものの
基盤となるのかもしれないと思い始めたのです。


「あなたが大好き。大好きよ」

シロップは、確かにカカオを愛する気持ちが
自分の中にあるように感じています。

それでも、なお
飢えた子どものように求め続けている
自分の中の怪物の存在を感じるたびに
幼少期に愛されなかった記憶がフラッシュバックし、

愛とは、そもそも
与えられなかったがために
どうしても自分に価値を感じることができない者が
自ら生みだし
育てていけるようなものではないのではないかと
途方に暮れたりもします。


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カカオと出会い、
辿り着いたこのスイートルーム。

とてもとても幸せを感じる中で
シロップは考え続けます。


今でもときどき、怪物のコントロールに
失敗してしまうことがあるシロップに
理解と愛情を持って接してくれるカカオ。

そのカカオ自身が求める愛は
どこから与えられるのでしょう?


シロップは考え続けます。

大切にされている喜びを感じながらも
それに溺れてしまわないよう
カカオを愛するということについて。

自分で自分自身を愛し、満たし、
その空白の全てを
カカオに埋めて欲しいと求める怪物を、
いつか成仏させるのです。

そして、

「カカオが好き、大好き」

心の中だけでなく、
言葉に出していつも噛みしめるこの想いを、
芽生え始めた信頼という名の基盤の上で
まごうことなき本物の愛へと育てるために

シロップはこれからもずっと、ずっと
愛について考え続けるのです。

カカオと一緒に過ごす、このスイートルームで。



(結)



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